【化野】平安京西側にあった三大葬送地の1つ

化野(あだしの)は、京都嵯峨の奥に位置する小倉山麓手前の緩やかな傾斜地です。

仇野・徒野とも書かれます。

かつて平安京三大葬送地の1つとして多くの遺体が葬送された場所でした。

化野を詠んだ歌も数知れずあり、その名は「無常の野」の意として人の世のはかなさの象徴としても用いられた場所でもありました。 “【化野】平安京西側にあった三大葬送地の1つ” の続きを読む

【本町の曲がり】東横堀川にあった謎のクランク

「本町の曲がり」とは、現在の大阪市中央区内を南北に流れる東横堀川のうち、本町橋(北側)と農人橋(南側)との間にある折れ曲がり部分をいいます。

東横堀川開削時にできた謎のクランクであり、自殺の名所として有名な場所でもありました。

現在までにクランクは緩いS字カーブに造り変えられまたその上空には阪神高速の高架が架けられていますので、現在の姿は往時の姿ではないものの、往時の名残が残る場所となっています。

本稿では、この本町の曲がりについて、その完成の経緯から簡単に見ていきたいと思います。 “【本町の曲がり】東横堀川にあった謎のクランク” の続きを読む

【天下茶屋の地名由来】天下人・豊臣秀吉の茶屋

大阪市西成区「天下茶屋」や、大阪市高速電気軌道 (Osaka Metro) の「天下茶屋」駅の由来をご存じですか。

大阪の天下人ゆかりの茶屋があったことからその名が付されました。

本稿では、この「天下茶屋(てんがちゃや)」という地名の由来について、簡単に説明していきたいと思います。 “【天下茶屋の地名由来】天下人・豊臣秀吉の茶屋” の続きを読む

【大阪「鶴橋」の由来】文献上に残る日本最古の橋の名残

大阪市生野区「鶴橋」や、近畿日本鉄道(近鉄)・西日本旅客鉄道(JR西日本)・大阪市高速電気軌道 (Osaka Metro) の「鶴橋」駅の由来をご存じですか。

これらは、旧自治体名の東成郡「鶴橋」町由来するのですが、この行政区画がその名のとおりの「つる」の「はし」に由来し、さらにはその前の猪甘津の橋にまで遡ります。

本稿では、この「鶴橋」という地名の由来について、簡単に説明していきたいと思います。 “【大阪「鶴橋」の由来】文献上に残る日本最古の橋の名残” の続きを読む

【蜆川(曽根崎川)】大阪北新地を貫いていた河川

蜆川は、現在は埋め立てられて消滅してしまっていますが、かつて大阪屈指の繁華街である北新地のど真ん中の場所を流れていた川です。

江戸時代に河村瑞賢により河川大改修と周囲の再開発が行われ大阪を代表する一大繁華街の大動脈となり、南側を流れる堂島川と相まって中州である堂島を形成させていた川でもありました。

もっとも、明治末期の北の大火の瓦礫により上流域が、また大正末期までに下流域が埋立てられたことにより消失してしまいました。

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【環濠都市・堺】戦国時代最大の貿易都市の栄枯盛衰

堺(さかい)は、大坂南部に位置した、大阪湾に面する一大商業都市です。

堀によって周囲を取り囲んで守る環濠都市としても有名です。

堺周辺の海は遠浅であったために大型船の接岸には向かないため、必ずしも港として優れていたわけではなかったにもかかわらず、戦国時代には、対明貿易・南蛮貿易の玄関口としての役割を果たして商業都市として栄え、戦国大名からも無視できない勢力として度々歴史上の事件に関わっていきました。

あまりの繁栄ぶりから、三好長慶・織田信長・豊臣秀吉・徳川家康などのときの権力者がこぞって直轄支配を行った都市でもありました。

本稿では、環濠都市・堺が、どのように発展したどのような都市であったのかについて、簡単に説明していきたいと思います。 “【環濠都市・堺】戦国時代最大の貿易都市の栄枯盛衰” の続きを読む

【四国という名称の由来】4県だから4国?

四国は、北海道・本州・九州に次ぐ日本列島の主要4島の一つです。

四国島には徳島県・香川県・愛媛県・高知県の4つの県があるのですが、4県が存在するために4国と呼ばれているわけではありません。

本稿では、なぜ四国と呼ばれるようになったのかについて、その歴史的経過を簡単に説明したいと思います。 “【四国という名称の由来】4県だから4国?” の続きを読む

【九州という名称の由来】7県なのになぜ9州?

九州は、北海道・本州・四国とともに日本列島の主要4島の一つです。説明するまでもないですね。

この九州島には、福岡県・佐賀県・長崎県・大分県・熊本県・宮崎県・鹿児島県の7県しかありません。沖縄県を入れて九州地方としてカウントしても8県であり、まだ9には足りません。

では、7県ないし8県であるにも関わらず何故九州と言うのかについて、その歴史的経過を簡単に説明したいと思います。 “【九州という名称の由来】7県なのになぜ9州?” の続きを読む

【鳥辺野】京都にあった地獄と言われる平安京三大葬送地筆頭

平安時代には、土葬や火葬はほとんど行われておらず、死者は、その遺体を放置されて朽ちるに任せるという風葬という方法によって弔われていました。

この風葬のために遺体が運ばれた場所が葬送地であり、平安京最大の葬送地であったのが鳥辺野(とりべの)でした。

遺体が運ばれる場所であったために鳥辺野一帯は「死者の地=あの世」と考えられ、その境にある六波羅の地との境は、この世とあの世の境と考えられ、その境目となった六道の辻の地にこの世とあの世の出入口が存在しています(本稿は歴史ブログですので、都市伝説の紹介ではなく、歴史的逸話の紹介です。)。

本稿では,鳥辺野と六道の辻の歴史的沿革を説明しますので、観光の参考にしていただければ幸いです。 “【鳥辺野】京都にあった地獄と言われる平安京三大葬送地筆頭” の続きを読む

【庚午事変・稲田騒動】なぜ淡路島は徳島県ではなく兵庫県なのか

今は兵庫県の一部として当たり前のように認識されている淡路島ですが、歴史的に見ると徳島県である方が自然だったということをご存じですか。

淡路島は元々は淡路国といい、明治時代初期までは徳島藩・蜂須賀家の領地だったため、歴史的に見ると淡路島は兵庫県となるよりも徳島県となる方が自然だったからです。

では、なぜ淡路島は兵庫県の一部となったのでしょうか。 “【庚午事変・稲田騒動】なぜ淡路島は徳島県ではなく兵庫県なのか” の続きを読む