参勤交代(さんきんこうたい)とは、江戸時代に各藩主や交代寄合が交替で江戸にいる将軍の許に出仕し、門番・火番・作事などの大名課役を交代で行った制度です。
自分の領地から江戸へ赴く旅である「参勤(参覲)」と、自領に帰還する旅である「交代(就封)」とを合わせて名付けられました。
大名が江戸と藩を往復する際に家臣らが隊列を組んで歩くというそのインパクトから有名となった制度ですが、その制度目的は、豊臣家が滅亡したことにより太平の世となった江戸時代において、軍事政権たる江戸幕府に対する軍事動員に代わる奉公手段(参勤交代=平時の軍役)を果たさせることにより幕藩体制を維持するというものでした。
もっとも、この制度の下では、諸大名は1年に1度江戸と自領を行き来しなければならず、江戸を離れる場合でも正室と世継ぎは江戸に常住しなければならないという重たい負担を強いられました。 “【参勤交代】江戸幕府封建制度下における平時の軍役奉公” の続きを読む