大阪城内の巨石ランキングとその所在場所(観光用)

現在、大阪の観光名所の1つとなっている大阪城には様々な見どころがあります。

そのうちの1つとして、どうやって運んだのかすら想像できない程の巨石が点在していることが挙げられます。

本稿では、大阪城に使われている巨石を表面積別ランキングにし、その所在と共に紹介していきたいと思いますので、大阪城を観光される際の参考にしていただければ幸いです。

大坂城表面積順巨石ランキングトップ11

この大坂城の表面積別巨石ランキングを見ていただければわかりますが、ランキング上位の巨石は全て虎口枡形に設置されています。

大阪城は豊臣秀吉が築城したというイメージが先行していますが、現在ある大阪城は基本的には徳川家の城です(天守閣は昭和6年に空想に基づいて建てられたコンクリート製のビルです。)。

そのため、これらの巨石を用いた城は徳川時代に天下普請で築かれていますので、その設置は諸大名の手間と費用によって行われています。

このとき、諸大名は、徳川家に自らの貢献度を見てもらう必要があるのですが、将軍家に評価してもらうためには目立ってナンボですので、出入りの際に必ず通ることとなる虎口に設置したものと考えられています。

もっとも、ランキング上位の巨石は、実はレンガ上の大きな石ではなく、小さい石を積み上げた石垣を築き、そこに数十cmの薄い板状に加工して立てかけてある構造であることが分かっています(この大ききさでレンガ状の形であれば、もはや人力で運んでくるのは不可能だからです。)。

大阪城内の巨石の所在

前記のとおり、大阪城の巨石トップ11は、全て虎口枡形の石垣に配置されています。

そこで、以下ランキング内の巨石をその所在している虎口毎に纏めて整理して見ていきます。

京橋口枡形の巨石

大阪城京橋口は、備前岡山藩・池田忠雄の担当ですので、ここにある巨石は岡山藩により運ばれたものです。

① 京橋口二番石(ランキング7位)

京橋口二番石は、京橋口を入って(肥後石を正面に見て)左側にある巨石です。

大坂城内第7位の巨石であり、高さ3.8m、幅11.5m、表面積は36㎡、推定厚さ0.9mで、推定重量は84tです。小豆島より運ばれたと言われています。

② 肥後石(ランキング2位)

肥後石は、京橋口を入って正面にある巨石です。

大坂城内第2位の巨石であり、高さ5.5m、幅14m、表面積は54.17㎡、推定厚さ0.9mで、推定重量は127tです。小豆島より運ばれたと言われています。

かつては築城の名手と言われた肥後守・加藤清正が運んできたと伝えられていたために肥後石と呼ばれていたのですが、実際には備前岡山藩・池田忠雄により運ばれたものであることがわかり誤った名前の石となってしまっています。

大手門枡形の巨石

大阪城大手口は、熊本藩・加藤忠広の担当ですので、ここにある巨石は熊本藩により運ばれたものです。

① 大手三番石(ランキング8位)

大手三番石は、大手門を入って正面にある3つうちの右側の巨石です。

大坂城内第8位の巨石であり、高さ4.9m、幅7.9m、表面積は35.82㎡、推定厚さ0.9mで、推定重量は84tです。小豆島より運ばれたと言われています。

② 大手二番石(ランキング5位)

大手二番石は、大手門に入って正面にある3つうちの左側の巨石です。

大坂城内第5位の巨石であり、高さ5.3m、幅8m、表面積は37.9㎡、推定厚さ0.9mで、推定重量は89tです。小豆島より運ばれたと言われています。

③ 大手見付石(ランキング4位)

大手見付石は、大手門入って正面にある3つうちの中央の巨石です。

大坂城内第4位の巨石であり、高さ5.1m、幅11m、表面積は47.98㎡、推定厚さ1.2mで、推定重量は150tです。小豆島より運ばれたと言われています。

表面積ランキングでは4位に甘んじている大手見付石ですが、実は、重量別ランキングだと堂々1位です(その意味で、実は大阪城の巨石ランキング1位は大手見付石なのかもしれません。)。

なお、大手二番石と大手見付石は、元々1つの石で、石を観音開きに割り開いて使われているそうです。

桜門枡形の巨石

大阪城桜門は、寛永元年(1624年)の徳川幕府による大坂城再建第2工事の際、備前岡山藩・池田忠雄が担当したもので、ここにある巨石は岡山藩により運ばれたものです。

本丸入口を守る桜門には、石垣で四角く囲まれた内枡形が設けられ、門の上部には多聞櫓が建てられました(なお桜門上部にあった多聞櫓は、慶応4年・明治元年(1868年)の明治維新の際に発生した大火により焼失しています。)。

① 虎石(ランキング11位)

虎石は、桜門向かって左側(西側)を支える巨石です。

大坂城内第11位の巨石であり、高さ2.7m、幅6.9m、表面積は18㎡、推定厚さ0.9mで、推定重量は47tです。沖ノ島より運ばれたと言われています。

② 竜石(ランキング10位)

竜石は、桜門向かって右側(東側)を支える巨石です。

大坂城内第10位の巨石であり、高さ3.4m、幅6.9m、表面積は23㎡、推定厚さ0.9mで、推定重量は54tです。沖ノ島より運ばれたと言われています。

③ 桜門四番石(ランキング9位)

桜門四番石は、桜門を入って(蛸石を正面に見て)すぐ左側にある巨石です。

大坂城内第9位の巨石であり、高さ6m、幅5m、表面積は26.9㎡、推定厚さ0.9mで、推定重量は63tです。どこから運ばれてきたかは不明です。

④ 碁盤石(ランキング6位)

碁盤石は、桜門を入って正面の蛸石の左側(西側)にある巨石です。

桜門に入るとどうしても正面に鎮座する蛸石に目が行きますので、意外と忘れがちな石です。

大坂城内第6位の巨石であり、高さ5.7m、幅6.5m、表面積は36.5㎡、推定厚さ0.9mで、推定重量は85tです。沖ノ島より運ばれたと言われています。

⑤ 振袖石(ランキング3位)

振袖石は、桜門を入って(蛸石を正面に見て)左側奥にある巨石です。

大坂城内第6位の巨石であり、高さ4.2m、幅13.5m、表面積は53.85㎡、推定厚さ0.9mで、推定重量は126tです。犬島より運ばれたと言われています。

⑥ 蛸石(ランキング1位)

蛸石は、桜門を入って正面に鎮座する巨石です。

大坂城内第1位の表面積を誇る巨石であり、高さ5.5m、幅11.7m、表面積は59.43㎡、推定厚さ0.7mで、推定重量は108tです。犬島より運ばれたと言われています。

 

【参考】巨石の採取・運搬

現代のような重機の存在しない時代においては、石垣等に用いられる築城用の石材の採取と運搬には大変な労力を要しました。

その工程は、石の切り出し→山出し→浜出し→修羅引き→石積みの順となるのですが、それぞれの工程に多大な労力が必要となり、そのため、それぞれの工程に独自の技術と用具の開発が行われました。

主要なものは以下のとおりです。

切り出し(掘り割り)

石材を築城に使用するためには、石がある石切場から運び出しができる大きさに切り出すことから始める必要があります。

もっとも、「切る」といっても、石はとても堅い物体ですので刃物で切り落とすことはできません。

そこで、実際には「割る」のです。

具体的には、割りたい場所を決めてそのラインにノミを使って点線状に穴(矢穴といいます)を掘り、できた矢穴に底がV字状になっている鉄製の「矢」を差し込み、これを上から叩いて石を決められた点線に沿って割るのです(ちなみに、上の写真は大坂城天守下にある残念石です。)。

山出し(石切場→海岸)

浜出し(船積み→海上輸送)

修羅引き(陸揚げ→陸上輸送)

石積み

 

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